先生を辞めた~私の場合~

教員の仕事、大好きだけど辞めました!鬱(再発防止期)と育児とお仕事の話。

「先生」を辞める決断⑧〜偏った「がんばらなきゃ」を捨ててみたい〜

 

何日もブログを書かずに過ぎてしまった…

いつも子供たちを寝かせたあと

寝転んだままスマホでポチポチ記事を打ちこんでたんですが、

今週は諦めて一緒に寝落ち、、、

別に疲れる仕事をしてるわけでもないのに、夜は眠くなるものですね(^_^;)

 

鬱になるまで

さて、ここまで、数年前に高校教員の仕事を退職した私の話を書いてきました。

重めの持病を持った下の子、

そしてそんな子を含む乳幼児を二人抱えての育休明けには、近隣地区で一番荒れている高校で担任をすることに…

旦那はバリバリ運動部顧問で家にいないし、

自分の職場は人手不足で仕事が山盛り。。

 

睡眠時間を削って持ち帰り仕事をしまくっているうちに

「寝ちゃだめだ」と思うようになり、

本当に寝られなくなってしまいました。

そこからは、心身ともにあっという間にボロボロになっていきました。

(詳しい話は今までの記事に…(^^))

 

 

異動して回復傾向に

異動して、いわゆる進学校で働くことになりました。

(そのときの色々も今までの記事に書いてあるので、もし万が一興味のある方はぜひ^^)

生徒たちは熱心に勉強するし、生徒指導だらけだった前任校とは大違い。

授業の予習はしっかりしていかなきゃいけないけど、常に授業崩壊しないように気を張っていた前任校での毎日とは雲泥の差です。

 

私が鬱だということを知っている上司が、分掌の業務内容と業務量の配慮もしてくださいました。

治り切ることはなかったけど、少しずつ回復していきました。

 

「がんばらなきゃ」の呪い

もう頑張りすぎないぞと思っていた一方で、

「私がやらなきゃ」「全部自分ががんばらなきゃ」と思うクセはなかなか抜けませんでした。

自意識過剰というか、自信過剰というか、

視野が狭いし人に頼れなすぎて、社会的に何か欠如してるのかなってくらい。

ずっと、もっとがんばらなきゃ、と思っていました。

小さい頃からずっとそう。

「がんばらなきゃ」「大変な道を選ばなきゃ」と呪いがかかっていたんです。

それも、ちょっと心地よく頑張るなんて文化は私の中になくて、

常にギリギリの状態で限界まで頑張ることが、私の中で「頑張る」の最低ラインでした。

 

そんな私は、異動後に配慮されまくった仕事内容で働くことに、

ものすごく違和感というか、落ち着かなさを感じていました。

おいおい、鬱で頭が働いてなくて、仕事なんてできてなかっだろうが。と今なら思うんですが

とにかく忙しい教員の仕事、

その中でのんびりする時間を与えられてしまった自分は、

落第のマークを押されたような気になっていきました。

がんばらなきゃいけないのに、がんばることがない、そう感じてしまいました。

(いや、育児もちゃんと出来てなかったし、授業ももっと頑張れよって感じです。)

 

 

偏った「がんばらなきゃ」に気づいた

何年かかっても、その時間でしっかり回復して、それから恩返しすればよかったのに。

そのときは居心地の悪さしか感じられなくて。

情けなくて

恥ずかしくて

申し訳なくて。

この期に及んで、まだ鬱になった自分のことを認めきれていない。。。

 

 

そして、

それでも少し回復していた自分は

治んないなこりゃ。

と冷静に思いました。

 

これが結構大きかった。

 

少し回復してきたことで、自分の考え方のクセを初めて見つめることができたんです。 

 

有り難いことに、運良く、そして周囲の人達のお陰様で、正直そんなに挫折も知らない人生でした。

「がんばらなきゃ」なんて、ひたすら思えてたのは、自分が恵まれた環境にあったからだと感じました。

私の「がんばらなきゃ」の呪いなんて、本当に小さい世界の話だったんです。

テストでは満点をとらなきゃ。

仕事では誰よりも多く形を残さなきゃ。

誰とでも仲良く、常に気を配っていなきゃ。

寝る間を惜しんで、ずっと緊張状態で、無意識のうちにそんなことばっかり考えていたように思います。

 

でも、頑張りたくたって頑張れないこともあるんだ。

前任校で見てきた生徒たちのように、小さい頃から色んな重たいものを背負って、

世間の言う「がんばる」とは違う部分で、頑張らなきゃいけなかった子達もいたんだ。

 

 

私も、一度今までの価値観を捨ててみたい。

悔しさも抱えて生きていける人になりたい。

自分の子どもたちに私の偏った「がんばらなきゃ」の呪いをかけたくない。

 

うまく言葉で表せませんが、少しずつそんなことを思うようになりました。

 

私の姿を通して子供に伝えたいこと

「粘り強く、一度決めたことは最後までがんばれる」

小学校の通知表に毎年書かれていたこの言葉、私の長所だと思ってきました。

いや、思っていいんだとは思うんですが、

 

鬱になったそのとき

自分の子どもたちに、私の姿を通して伝えたいのは

頑張り続けなきゃいけないってことじゃないなと思いました。

 

顔をあげてみたら、世界は広いってこと。

生き方は変えられるし、

居場所は自分で作れる。

頑張りたいって気持ちが自然と生まれるような場所に巡り会えるように、

毎日の小さな「楽しい」「幸せ」を見つける嗅覚を身に着けてほしい。

 

何が正解かはわからないけど、そのときの私はそう感じて、

自分の「退職」という決断に少しずつワクワクできるようになっていました。