先生を辞めた~私の場合~

教員の仕事、大好きだけど辞めました!鬱(再発防止期)と育児とお仕事の話。

読書記録〜本と私と52ヘルツのクジラたち〜

 

学生時代、読書が好きでした。

と言っても

コアな読書好きとかではなくて

かるーいやつ。

 

本との時間

通学時間が長かったので

田舎の電車に揺られながら

背中に窓からの日差しを浴びて本を読むのが好きでした。

 

こんな性格の割には土日は家にいると落ち着かず(昔は)

とにかく誰かと出かけていた私ですが

バイバイしたあとに始まってしまう脳内反省会。

それを止めてくれるのも読書でした。

 

読み終わって外の世界を見た時の、なんというか「戻ってきた」感覚。

でも戻りきれずなんとなくフワフワしてる頭の中。

あの時あの子に言った言葉、微妙に違うニュアンスで伝わっちゃってたかも

なんて考えてたさっきまでの自分が

少し遠くにいる感じで。

まぁいっか、とは思えなくても、

モヤモヤ度MAXからモヤモヤ度40%くらいにしてくれる。

 

本を閉じて顔を上げる。

電車の窓の外は真っ暗で

車内は不必要なほど明るくて。

窓に映る自分の姿。

あぁ、私だ。

ここだ。

本の中の世界と今の自分を行ったり来たりするあの感覚が好きでした。

 

1人、カフェで本を読む時の特別感。

外にいてもどこにいても自分だけの世界にワープできる魔法なような時間。

周りはザワザワしているのに

時間を忘れて文字の先に広がる世界に入っていける。

 

鬱からの復活

うつになり、

本なんてとんでもない!

文字が頭に全く入ってこない!

脳が情報を、刺激を拒んでる状況で

別の世界に入っていくなんて

脳内キャパオーバー。

 

読書しようとも思えない、

思ってもどうしても文字を読めない、

何年かそんな状態で過ぎていきました。

 

フルタイムの教員の仕事を辞めて何年か経ち、

パートさんしながら穏やかに生活していくうちに

本好きな子供たちにつられて、本を読もうかな?という気持ちになってきました。

 

初めは短いネット記事がやっとでしたが

だんだんと小説一冊読めるようになってきました。

こんな日が戻ってくるなんて。

鬱になって

ほんの少しの文字も

ほんの少しのメロディも

受け付けなくなってパニックになっていた

私の脳が戻ってきてくれたような懐かしさ。

 

 

52ヘルツのクジラたち

自分が読んだ本、なんとなく記録して置こうかなと思いました。

さくらももこさんの「もものかんづめ

持ってることを忘れて2冊目を買ってしまったことが大きなきっかけかもしれません。笑

毎回書かなきゃと思うのは疲れちゃうので、思い立った時だけ記事に残します!

感想とかはそんなに書きません。

ただ読んだ記録だけ。

 

さて、

知り合いの司書さんにたまたま会って

なんとなく話題に上がったのが

「52ヘルツのクジラたち」。

 

映画化されて、

杉咲花さんの雰囲気が元々好きだった私は

とても気になっていました。

映画観たいけど、まだ自分だけの時間は作れないし…

とりあえず本を読んでみました。

 

主人公のセリフは

すべて脳内で杉咲花さんの声に自動変換されちゃいました。

映画、観たいな〜

 

貰ってきたものをいつかは誰かにあげる側にならなきゃいけない。

って、お話の中であるおばあちゃんが言ってました。

でもちゃんと貰えていなかったら、

あげる物もないし覚悟なんて出来るわけないし。

自分になにかをくれる誰かを永遠に求めてしまう。

くれない(と自分が決めつけた)誰かは切り捨ててしまう。

なーんて、考えながら。

 

子供が寝た後、本を一気に読み終えて

パルム食べてしばらくふたつの世界を行ったり来たり。

 

良い夜でした。