鬱になってからもボロボロの状態で何年か働き続けましたが、
働き続けるための最後のチャンスとして、異動希望を出しました。
前回の記事はこちら⇩
今日は、希望を出したその後について。
異動希望を出したこと、伝える?
異動希望を出す時期になると、同僚の間でもその話題になることがあります。
私も、「来年の希望どうした?」と聞かれた場合には少しずつ話していきました。
でも、異動希望を出したからといって、必ず異動できるとは限りません。
私の勤務していた自治体では、
初任校(初めて正規の教員として赴任した学校)の場合は、「原則何年まで」というルールがあるのですが、
私はもちろん初任校ではないし。
何年も希望を出してるけど、なかなか異動できないという先輩方も見てきました。
ここであまり話してしまっては、もし異動できなかった場合に
「この学校から出たがっている人」という雰囲気の中で残ることになってしまう。
うつ病になって、異常なほどに人目が気になって怖くなるようになった私には、不安の種でした。
でも、ただでさえ地区最底辺校。
異動希望を出すのはわりと普通のことで、そんなに目立ちはしません。
私はそんな学校の中ではそこそこ長く留まっていたほうだったので、希望を出したことでそんなにビクビクする必要はなかったんですけどね。
周りに異動希望を出したことを伝えるか伝えないか、
どちらにしてもこの段階ではまだまだ年内。
年明けの内示までは、水面下で「実は異動希望だしてるんだけどさ」の段階です。
内示までの不安
年が明けると、校長と「異動があるかどうか」「どこに異動するか」の面談があります。
こそこそと管理職に呼ばれて一人ずつ順番に校長室へ。
あぁ。どうなるかな。
少し治まっているとはいえ、まだ心療内科には通院・服薬をしないといけない状態。
内科では自律神経系失調症と言われ、身体的にも複数の病名がついていました。
新しい環境に身を置くことで、ストレスを感じないわけがありません。
悪化したらどうしよう。
遠くの学校になったらどうしよう。
まだ子どもたちは小さいし、できれば近くがいいな。
進学校になったらどうしよう。
中学一年生レベルでつまづいている生徒ばかり教えてたから、私自身の教科指導力に不安がありすぎる。
苦手な先生がいる学校だったらどうしよう。
初任校でいざこざに巻き込まれて大変だった先輩方がいたらやり辛いな。(それについてもまた今度書きたい…)
さて、職員室でドキドキ待っているといよいよ私の番になり
いざ校長室へ。
私の鬱に唯一気付いて声をかけてくれた別の管理職T先生もいらっしゃいました。
あー、この部屋で鬱を打ち明けて、
退職を申し出たんだよな。。
校長に「気の持ちようだよ」と励まされて辞められなかったあの日、、そこから苦しい毎日だったけど、
今日の内示次第で何かが変わるかもしれない。
今までの内示とは違う、並々ならぬ覚悟をもって席につきます。
運命の内示
すると、校長から開口一番、
「おう、○○高校だよ」
と、さらっと言われました。
なんと
距離と言い、偏差値と言い、
私の伝えた希望通りの学校でした。
異動希望を出したとき、意思確認の面談で色々聞かれてはいたんです。
でもまさかそんな希望が通るとはもちろん思っていなくて。
え…
ここだったらいいなって一番思ってたところ…
フリーズしていると校長から、
「お子さんのことも先生自身の体調のことも大変だったと思うけど、頑張ってくれたからね」「次の学校、長く楽しめよ、」
と言っていただきました。
T先生も、優しい笑顔で「よかったね」と声をかけてくれました。
すごくホッとして、泣きそうで、震えた声で「ありがとうございます」とだけ伝えました。
まさかまさかの幸運人事。
校長にお礼をすると、「いや、俺がどうこうしたわけじゃないからさ」と言われました。
本当はどうなんだろう。
私はその時点ではすでに、子育て中で、うつになって辞めそうな、厄介な教員です。
辞めたり問題を起こしたりしないように、人事課に気を使われたのかもしれません。
逆に校長がかけあってくれたのかもしれません。
どうであれ
これで新しいスタートがきれる。
うつも治るかもしれない。
そう思いました。
でも、心の問題ってそんなに甘くなかった。。